お看取りについてのブログ

改めて頂いた課題

vol.10  S様/男性(70歳)

最期の場所にご自宅を希望されながらも、最終的に病院へ

ご本人様は伝統継承者である漆職人の方でした。

状態変化がある中、酸素吸引されながらも「自宅で仕事を続けることは、生きている意味があること」と日中はお傍でお弟子様に見守られながら、大切な時間を過ごされていました。しかし、夜間はお一人で、呼吸苦と不安な気持ちがお有りだったため入院、そのまま病院で息を引き取られました。

病院への搬送時、救急隊が押すストレッチャーに乗せられたご本人様が、駆けつけた看護師と言葉はなくとも笑顔で握手を交わしてくださったことは忘れられません。

特に独居の方で呼吸苦をお持ちの方は、最期を迎えられる場所として、当初はご自宅を希望されていた場合でも、最終的に病院へ移られることが多いのが現状です。

さらなるチームケアの強化が必要

今回のケースでは「孤独死を軽減していくこと」「ご自宅で最期まで生きぬかれることを支えること」への課題を改めていただいたのだと感じました。弊社が行っている「多職種が連携してご利用者様を支えるサービス」を信じ、さらなるチームケアを強化し、深めることが必要だと再認識いたしました。

ご本人様の知人のS様より「皆様のおかげで最期まで尊厳を保たれ、仕事に邁進しつつ逝かれました。 素晴らしいケアに対して感謝するのみです。ありがとうございました。」と弊社スタッフ宛にメールをいただきました。

心温まるメールに、関わったスタッフを代表して、看護師から感謝の言葉を返信いたしました。


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