お看取りについてのブログ

娘様の感謝とこれからの想い

vol.25  S様/女性(82歳)

穏やかに永眠

S様はご自宅にて静かに永眠されました。その日、訪問看護に入っていたS看護師が、S様の容態の変化にいち早く気づくことができました。駆けつけた娘様は「夜間でなくてよかった」と安堵の表情を浮かべられ、タイミングよく集まったお孫様たちと共に「本当に最期まで、母はいい時間を過ごせました」と、お話されました。


ピンクのパジャマにS様の身を包み、自宅を出るお見送りの準備をいたしました。

「もっと早くにわかっていれば、実家からお洋服を持ってきたのに」と残念そうにおっしゃった娘様。生前のS様に「ピンクのパジャマと紫のパジャマ、どっちがいい?」と尋ねると、S様はピンクを選ばれたそうです。

たくさんの思い出と感謝の言葉

娘様は、S様と私たちスタッフとの思い出をたくさん語ってくださいました。

朝も普段通りにケアを受けていたこと、看護師のSさんが訪問された時は、容態が明日まで厳しい状況であったこと、S様はリハビリのTさんのことが大好きでしたが、会えなかったこと。看護師のTさんが「また来ます」と言っていたのに、会えなかったこと。

「介護の方も本当に皆様よくしてくれて、地域包括の方がケアマネのSさんを紹介してくださらなかったら、ここまで支えてもらうことはできませんでした」と、娘様は涙ながらにおっしゃってくださいました。

次へ向かう気持ちを胸に

最後に娘様、お孫様、息子様と共に、S様のエンゼルケアを行いました。

ご購入されたオムツなどは、落ち着いたら寄付したいとのご意向でした。娘様はたくさんの方に支えられたことへの感謝の言葉を何度もおっしゃいました。

「道で会ったら声をかけると思います!」と、娘様は悲しみの中にも、やり切った気持ちと次へ向かう前向きな気持ちを見せてくださいました。
私たちスタッフ一同、S様が最期まで穏やかに過ごされることに関われたご縁に、心より感謝申し上げます。スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。

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