お看取りについてのブログ

ご家族に見守られて:S様の穏やかな最期

vol.19  S様/女性(62歳)

S様の願い

S様は12月に退院されましたが、化学療法を受けた後に容態が急変し、再び入院されることになりました。
S様は以前から、娘様のお仕事が遅いため、母親代わりとしてお孫さん(11歳)をずっと見てきました。「家に帰りたい」と強く希望され、数日後にご自宅へ戻ることができました。


家族の想い

今回は、若い娘様、息子様、そしてお孫様でお看取りしたケースです。お孫様は泣くのを必死にこらえていましたが、看護師に「泣いていいんだよ」と抱きしめられ、一緒に涙を流しました。娘様も「たくさん迷惑をかけたから」と、寝ずに看病してくださいました。

長男様は、帰宅した際に、「体調の良いときに、デパートで双子の子供のファーストシューズを買ってくれました。1歳になった時に、靴を履いて歩く姿をビデオに撮り、喜んでくれました」とS様の温かい思い出をお話しくださいました。


安らかな旅立ち

エンゼルケアは娘様、息子様と一緒に行いました。お孫様は頑張って待っていましたが、眠ってしまいました。S様はいつも着ていたお洋服に着替え、娘様が普段通りのお化粧をしてあげました。

闘病生活は長くはありませんでしたが、ご家族に大きな負担をかけることなく、穏やかな最期を迎えることができました。娘様は、「母は本当に困らせたくないという気持ちが強かったので、この逝き方はその気持ちを物語っています」とおっしゃいました。

S様は、穏やかに最期までご自宅で過ごすことができました。


医療チームへの感謝

HOT 7Lの機械を2台設置し、座薬併用での呼吸苦のコントロールなど、Yクリニック医師との連携、急な退院にもすぐに対応くださったU看護師、そして情報をもとにいち早くご対応くださったSケアマネジャーに心から感謝致します。

皆さまの連携の大切さ、迅速な対応、それぞれの高い能力のおかげで、S様は穏やかな最期を迎えられたことができました。
ご家族も、この経験を通して、次のステップへと進んでいけることと思います。

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