難病医療費助成制度 パーキンソン病の方に役立つ基礎知識vol.36

パーキンソン病は、発症メカニズムが明らかではなく、治療方法(根治療法)が確立していない希少疾患である難病に指定されています。このため公的に医療支援制度があり、その一つが難病医療費助成制度です。これを申請するには、パーキンソン病の重症度分類であるホーン・ヤール分類が3度以上生活機能障害度が2度以上の方に限られます(重症度分類についてはコラムVol.5を参照)。申請は最寄りの市区町村で行います。

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保健所などの窓口で申請書類を手に入れ、難病指定医に診断書の記載を依頼します。

 

申請時に必要な書類

①診断書(臨床調査個人票)

②申請書(特定医療費支給認定用)

③公的医療保険の被保険者証のコピー

④市区町村民税の課税状況の確認書類(世帯全員)

⑤世帯全員の住民票の写し



診断書の記載が済み次第、必要な書類を揃えて申請し、審査の後、概ね3か月後ほどで認定され、難病医療受給者証が交付されます。申請した日に遡って受給者証が交付されますので、その間の医療費は償還払いで助成を受けることができます(別途申請が必要)。自己負担上限額は、市町村民税の区分に応じて決まります。有効期間は1年で、毎年更新手続きが必要になります。

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介護保険制度下では、要介護認定を受けるとリハビリは週に120分までしか受けることができません。医療保険制度では、厚生労働大臣が定める疾病等にあっては、訪問看護ステーションから週に3回以上の介入が認められています。パーキンソン病もその一つで、理論上は最大で週に7回、毎日リハビリを受けることも可能となります。

column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>