パーキンソン病の方に役立つ基礎知識 vol.4 パーキンソン病のリハビリについて:その1

パーキンソン病のリハビリについて:その1

日本神経学会のパーキンソン病治療ガイドライン2011では、運動療法が身体機能、健康関連QOL、筋力、バランス、歩行速度の改善に有効であると記されています。

集中的なリハビリは、発症初期の患者さんで神経保護作用のある脳由来神経栄養因子(BDNF: Brain-derived neurotrophic factor)の血中濃度が優位に上昇することが報告されています(文献1)。

また、高強度の訓練のほうが低強度の訓練よりも効果があり、L-ドーパの投与量が抑制されたとの報告もあります(文献2)。

その他、太極拳やダンス、LSVT BIG®を含む認知行動療法、卓球、Wiiなどのスポーツゲームなども有効性が報告されており、発症早期から進行期までのどのステージにおいてもリハビリ介入の有効性は高いと考えられています。

太極拳150.jpg

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文献1:Frazzitta  et al., Neurorehabilitation and Neural Repair, 2014, Vol. 28(2) 163-168
文献2:Corcos et al., Mov Disord. 2013 Aug;28(9):1230-40.
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column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士>