住宅環境を整えましょう!パーキンソン病の方に役立つ基礎知識vol.30

住宅環境を整えましょう!

パーキンソン病は進行してくると、転倒しやすくなります。そこで安全で、動きやすい住宅環境を整える必要性が出てきます。

玄関

段差がある場合は、椅子を置くのもいいでしょう。設置型の手すり付きの台も、上がり框の段差を軽減するので昇降しやすくなります。段差をなくしてスロープにすると、歩行器や車椅子での出入りもしやすくなります。

トイレ

扉は外開きか、引き戸がいいでしょう。介助が必要になった場合に介助者のスペースが取れて、介助しやすくなります。180度方向転換するのが難しいため、入り口に対してトイレが横向きに設置されていると、向きを変える必要がなくなり便座への移乗も容易に行えます。自動センサーで、便座の蓋が開閉したり水が流れるタイプのトイレが好ましいです。

浴室

浴槽内と洗い場の滑り止めの対策が必要です。浴槽を安全に跨ぐための椅子や手すりが有用になってきます。

床・廊下

なるべく物を置かないようにしましょう。散らかっているところや狭い場所では、すくみ足が出現することがあります。

廊下に50cm間隔で色テープを貼って、視覚情報によるきっかけの手助けで歩き易くするのもいいでしょう。

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介護保険制度を活用して、手すりの設置や段差解消に向けた住宅改修費用の一部支給が受けられます。居宅支援事業所等のケアマネジャーに相談しましょう。

column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>