パーキンソン病の方に役立つ基礎知識 vol.14 先ずは身体を動かす習慣を
先ずは身体を動かす習慣を
パーキンソン病の治療には「薬」と「運動療法(リハビリ)」が大切だと言われています。
この病気は筋肉が固くなって、関節が動かしにくくなり、筋力低下も生じ、背骨が曲がって姿勢が悪くなっていきます。
それらを防ぐために早くから運動する習慣を身につけることが大事です。
病気と診断され落ち込んでしまい、また、人目を気にするようになり、外出の機会が減って運動量が低下してきます。そうなるとさらに病状が進行していきます。
身体が固くなってきて動かしにくくなってからでは、ストレッチや運動を習慣化するのは難しいため、診断されたらすぐにでも始めることが重要です。
それでは、まず何から始めたらいいのでしょう?
大きく手を振って歩くことからでも構いません。
ノルディックウォーキングで両方の手に杖を持って大きなストライドで歩くのもいいでしょう。歩くには一定のリズムも大事になります。音楽を聴きながらのリズム体操もおすすめです。
パーキンソン病では複数の動きを同時におこなうことが難しくなります。
最近ではYoutubeに様々な体操動画があり、2,3種類の簡単なステップで腕の動きと合わせて前後・左右に身体を動かすものから、1000ステップ、2000ステップなど歩数に応じて行う有酸素運動の動画もたくさんあります。
先ずは5分・10分と短めのものから始めて、徐々に延ばしていくといいでしょう!
「楽しく」続けられるのが一番大事になります。一人では難しい時は、何人かで集まって行うのもいいでしょう!
パーキンソン病友の会や保健所で実施しているサークル活動や、少人数で活動している様々なサークルもあるので、仲間を見つけてみましょう。
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ストライド(歩幅): ノルディックウォーキングは、杖により体が前に押し出され、
ストライドが自然と大きくなります。
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立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>
病の進行具合と未来像を予測しながら、リハビリの具体的なアドバイスをいたします。
パーキンソン病の特徴にあわせた自立度の高い方向けのリハビリプログラムを設定しています。