パーキンソン病の方に役立つ基礎知識 vol.13 胸を大きく開きましょう!

胸を大きく開きましょう!

パーキンソン病になると、動きが緩慢になる無動(寡動)と呼ばれる症状が現れてきます。これが進んでくると身体が前傾姿勢になり、どちらかに傾いたりして姿勢保持が大変になってきます。

首下がりの症状も重なると、首周りの筋肉も固くなり、飲み込み(嚥下)や発声にも障害が生じます。

背中の筋肉が弱くなってきたりすると、余計に前かがみになり、肩が前に入った前肩という状態になり、胸郭が固く動かなくなってきます。
そうなると呼吸量が低下して、咳嗽力(痰を出すための力)も弱くなっていきます。

パーキンソン病では、約70-90%の方に嚥下障害が見られるとの報告もあり、多くの方が誤嚥性肺炎で亡くなられています。
呼吸機能と姿勢維持のため、手を水平に挙げて、肘を後ろに引き、胸を張り、背中を伸ばす運動を繰り返しましょう。
この姿勢で深呼吸しながら行ったり、大きな声を出しながら行うのも効果的でしょう。

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無動(寡動):動作がゆっくりになり、歩く歩幅が小さくなったりします。動作が緩慢となり、進行すると動けなくなります。


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column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>

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病の進行具合と未来像を予測しながら、リハビリの具体的なアドバイスをいたします。
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