2023/06/26
パーキンソン病コラム
パーキンソン病の方に役立つ基礎知識 vol.6 ドーパミンを効率よく補充
ドーパミンを効率よく補充
L-ドーパ製剤は、パーキンソン病によって不足するドーパミンを補給する薬です。
脳内のドーパミンは、モノアミン酸化酵素(MAO-B:ドーパミンを分解するのはB型)という酵素によって代謝され、なくなっていきます。
この酵素の働きを阻害するとドーパミンの分解が抑えられ、症状が改善されると考えられております。
日本では1998年に発売されたMAO-B阻害剤、商品名エフピーが使われています。
また、上部小腸で吸収されたL-ドーパは脳内に届く前に末梢で、カテコールーOーメチルトランスフェラーゼ(COMT)という酵素によって分解されます。
脳内に届くL-ドーパの量を増やすために、末梢COMT阻害剤エンタカポン(日本での商品名コムタン)との同時服用で利用効率を高めます。
この阻害剤はL-ドーパの血中濃度を高めるため、薬が効いているオンの状態が持続し、ウェアリングオフ現象を改善することが期待できます。
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※注釈
L-ドーパ製剤:脳内でドパミンへ変化しパーキンソン病の症状改善が期待できる薬。
モノアミン酸化酵素(モノアミンさんかこうそ):略称: MAO
・MAO-Bは主に脳(グリア細胞)に存在する。
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立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>
病の進行具合と未来像を予測しながら、リハビリの具体的なアドバイスをいたします。
パーキンソン病の特徴にあわせた自立度の高い方向けのリハビリプログラムを設定しています。