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パーキンソン病の方に役立つ基礎知識 vol.8 パーキンソン病に関連する遺伝子

パーキンソン病に関連する遺伝子

パーキンソン病(PD)は、遺伝的素因と環境的素因によって引き起こされる病気と考えられていますが、遺伝性PDは発症全体の約5-10%程度です。

現在までにいくつもの原因遺伝子が同定されており、その中でも代表的なのはα-シヌクレインをコードするSNCA、Parkin蛋白をコードするPARK2、セリン/スレオニンプロテインキナーゼPINK1をコードするPARK1の変異が知られています。

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PDでは、黒質のドーパミンを分泌する神経細胞内にα-シヌクレインの凝集体であるレビー小体*が出現します。
α-シヌクレインの過剰発現が病気の発症原因と考えられています。

私達の身体で使われるエネルギーの多くはミトコンドリアと呼ばれる細胞内小器官で産生されます。
ミトコンドリアはATPを産生すると同時に活性酸素種を作り出し、自身を傷つけてしまいます。
この障害を受けたミトコンドリアをPINK1蛋白が標的化し、ユビキチンE3リガーゼであるParkin蛋白が分解して排除していきます(ミトコンドリアの品質維持機構と呼ばれる)。

若年性PDではこれらPINK1やParkinが欠損して、障害を受けたミトコンドリアが排除されないことで神経細胞死が起こると考えられています(PD発症におけるミトコンドリア仮説)。 
(注:遺伝子名は斜体表示が一般的です。SNCA,PARK2, PARK1の表記)

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※注釈
レビー小体:中脳のドーパミン神経が変性脱落したときの神経細胞内の特殊な構造物
ミトコンドリア:細胞内に存在する細胞内小器官のこと
※人の体は、約60兆個の細胞からできています。ひとつひとつの細胞の内部には、細胞小器官とよばれる構造があり、それぞれ特別なはたらきをしています。
そのミトコンドリアは、私たちが生きていくための必要なエネルギーを生産する細胞小器官なのです。


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column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>

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病の進行具合と未来像を予測しながら、リハビリの具体的なアドバイスをいたします。
パーキンソン病の特徴にあわせた自立度の高い方向けのリハビリプログラムを設定しています。

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