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パーキンソン病の方に役立つ基礎知識vol.26 パーキンソン病の言語障害

パーキンソン病の言語障害

パーキンソン病を発症すると必ずコミュニケーションの障害が問題になります。

<パーキンソン病の主な言語障害>

・声が出にくくなる・声が小さい(声量低下
・声がかすれる(嗄声:させい
・きれいに音が出ない(構音障害
・話始めに吃ってしまう(発話開始困難
・声が長くだせない(発声持続時間低下
・唾液が口の中に溜まって話しにくい

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このような症状は、首下がりや前傾姿勢、前肩の状態により胸郭の可動性が制限され呼気・吸気量が低下することで生じたり、声帯や舌などの発声に必要な筋肉の筋強剛によって引き起こされます。歌を歌ったり、朗読したりの発声練習が重要となってきます。喉の筋肉を鍛えるおでこ体操もいいでしょう!

自宅で気軽にできる発声訓練として、プッシング・プリング法があります。これは、壁に向かって両手を押す、手のひらを胸の前で合わせて押す、腰掛けた椅子に手をかけて引っ張り上げるなどの動作を行いながら、「大きく」「長く」発声する方法です。「あー」「いー」といった単音から「おはよう」などの挨拶や短い会話へと20-30秒できるように続けてみましょう!

column-tatukawa.png立川 哲也
<理学療法士、PD 療養指導士、生命科学博士、LSVT®BIG ライセンス認定者>